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オルテック世界飼料調査2019結果公開

February 4, 2019

オルテック世界飼料調査2019の結果が公開されました。つきましては下記にその概要を報告させていただきます。

【オルテック世界飼料調査2019結果】

オルテック世界飼料調査2019の結果が本日発表された。これによれば世界の飼料総製造量は確実にその量を増やし、2018年には17年比3%増加の11億300万トンに到達、3年連続で10億トンを超えた。第8回目の本調査では144か国の約3万軒の飼料工場のデータを使用した。過去5年の間に14.6%、年平均2.76%もこの業界は規模を拡大している。これは人口増加、ミドルクラスの増加により、タンパク質の消費量が増加したことを反映している。

製造量上位8か国の顔ぶれは、中国、アメリカ、ブラジル、ロシア、インド、メキシコ、スペイン、そしてトルコであった。これら8か国で世界の総製造量の55%を供給し、世界全体の飼料工場のうち59%がこれらの国に存在しているため、この8か国は農業のトレンドの指標としてみることができる。特に成長に寄与しているのは、採卵鶏、ブロイラー及び酪農向け飼料のセクターであった。

オルテック・インク社長兼CEOのマーク・ライオンズのコメント「オルテックは飼料製造企業や各業界プレーヤー、行政と世界各地で協力してデータを集め、世界の飼料製造評価に対する洞察を毎年提供しています。豊かな惑星のためにソリューションを提供することを目的として努力し続ける企業として、8回目となる世界飼料調査を今年も実施でき、その結果を公のものとして飼料業界の重要性を証明できることを誇りに思います。」

オルテック世界飼料調査は、2018年の第4四半期に、世界各地でオルテック社員が各国の飼料関連団体の協力を得て集めた情報を基に、配合飼料製造量と価格を評価したものである。本調査によって公開される各数値は概算であり、政策立案者や意思決定者、業界の各ステークホルダーなどにとっての情報源として活用されることを目的としている。

 

★オルテック世界飼料調査2019の各地域の結果 

アジア・パシフィック: アジア・パシフィック地域は中国、インド、日本と、上位10か国圏内に入る3か国を擁している。これら3か国で世界の総製造量の36%以上を提供している。中国はアメリカよりも1000万トン以上多い1億8789万トンを製造し、世界最大の飼料製造国の立場を維持している。アジア・パシフィック地域の製造量増加は、インドが主に酪農・採卵鶏・ブロイラー向け飼料製造量を増やし、13%も成長したためである。その他比較的大きな成長を見せたのは、パキスタン、ミャンマー、そしてラオスである。東南アジア地域での製造量はアジア・パシフィック地域全体の製造量のうち20%以上を占め、この地域に含まれるインドネシア、ベトナム、フィリピン、そしてタイの4か国が東南アジア地域の製造量の93%をもたらしている。
 

ヨーロッパ: ヨーロッパは前年比で4%の成長を示し、この調査においては二番目に成長の著しい地域であった。この伸びは、採卵鶏向け7%、ブロイラー向け5%、水産養殖向け5%、酪農用4%、そして豚向け3%の飼料製造量増加による。しかしながら、主要畜種としては唯一肉牛向け飼料の製造量が1%以下ながら減少した。
この地域の製造量増加は、トルクメニスタン、マチェドニア、アゼルバイジャン、モンテネグロ、カザフスタン、ウズベキスタンといった比較的小さな国々の全てにおいて20%以上製造量が増加したと推測されることに起因する。さらに、ロシア、スペイン、トルコといった製造量の多い国々もまた力強い成長を見せたことも全体的な製造量増加の理由である。
 

北米: 北米では、主要畜種が増えたことにより、肉牛向け及びブロイラー向けがそれぞれ3%製造量を伸ばし、全体では前年比2%の安定した成長を見せた。アメリカ合衆国は中国に次いで世界第二位の飼料製造国の立場を維持している。飼料価格は、北米がどの畜種向けの飼料も世界で最も安価であった。陸地、水そしてその他資源の利用可能性の高さから、この地域は今後も飼料製造を牽引する立場であり続けるだろうと予想される。
 

南米:  地域として南米は本年の調査においては比較的製造量が停滞気味であった。ブラジルは今回も地域を牽引する最大の飼料製造国であり、世界全体でも3番目にランクしている。ブラジル、メキシコ、アルゼンチンが南米で製造される飼料のほとんどを生産している状況が続いており、その割合は合計で地域製造量の76%である。ブラジルでの製造量は横ばいであったが、メキシコとアルゼンチンはそれぞれ1%と4%製造量を伸ばした。コロンビアでの飼料製造量は約8%増加したが、これは主に豚肉と鶏卵の生産が増大したことに伴うものである。一方で製造量を減らした国もあり、ベネズエラの27%減、エルサルバドルの16%減、チリの8%減である。

 アフリカ: アフリカは地域全体で製造量を5%増やし、引き続き成長は力強い。製造量が前年を割り込む国もなかった。モロッコは、酪農向け、肉牛向け、採卵鶏向け、ブロイラー向け、シチメンチョウ向けのすべての飼料の製造量が大きく増加した。飼料製造量を減らした対象畜種には馬用(4%減)及びペット用(14%減)があったが、これらはアフリカの飼料製造量のごくわずかにしか当たらないため、影響は最小限であった。反芻動物及び家きんに分類される各畜種の生産量の伸びがこの地域全体の飼料製造量の伸びの理由である。
 


 ★オルテック世界飼料調査2019の結果のうち各畜種において特に注目すべき情報

 家きん業界においては、採卵鶏向け飼料の製造量を特に伸ばした地域は、ヨーロッパ、南米及びアジア・パシフィック地域であった。ヨーロッパでは、ポーランドとウズベキスタンがそれぞれ20万トンずつ製造量を伸ばした。南米においては、コロンビア、ペルー、ブラジル及びメキシコで製造量増加が確認された。アジア・パシフィック地域では韓国、インド、インドネシアが数百トンずつ製造量を増やした。北米では、カナダアメリカとも製造が増加し、全体で2%伸ばした。アフリカではエジプトとセイシェルで採卵鶏の飼育数が減少したため、全体でもわずかに減少している。
2018年、世界全体ではブロイラーの生産量は約3%増えた。ごくわずかに減少を見せた南米を除きすべての地域で増加が確認された。アフリカは9%の増加を記録したが、これは人口が増加し、生活が豊かになっていること、動物性たんぱく質、特に鶏肉への興味が高まっていることを意味している。

 

養豚用飼料の製造量は2018年、世界で約1%増加した。養豚用飼料の主要生産地域はアジア・パシフィック地域であるが、モンゴル、ベトナム、中国、ニュージーランド、日本が製造量の減少を記録し、唯一製造量が前年を割り込んだ地域でもあった。飼料製造量の点からするとヨーロッパは約220万トンという最大の製造量増加を記録した。ロシアとスペインがその増加の大半を占めているが、フィンランド、デンマーク、フランス、そしてポーランドも増加に寄与している。南米における養豚用飼料製造量は全地域中最大で5%も増加した。これはメキシコとアルゼンチンの成長が最大であったためである。

 

世界の酪農向け飼料製造は北米、ヨーロッパ、アフリカで増加し、一方で南米は横ばいであった。一大酪農地域であるヨーロッパは平均して約4%の伸びを見せた。この地域で最大の増加を記録したのはトルコで10%増。一方でアイルランド、ロシア、UKもこの地域の成長に貢献した。アフリカの製造量増には主にモロッコとナイジェリアでの大幅な増加が寄与している。
 

北米はいつも肉牛向け飼料生産を牽引してきたが、今回も同じ結果で製造量は前年比3%増加した。ヨーロッパは約1%減少で次点の立場を保っている。南米では、主にメキシコ及びアルゼンチンでの増加により8%も伸びた。結果として南米は肉牛用飼料製造において3位となり、アジア・パシフィック地域を追い抜いた。アジア・パシフィック地域では、中国とオーストラリアの両国が製造量を伸ばしたが、バングラデシュ、モンゴル、インドネシア、台湾、ベトナム、パキスタンでは製造量が減少し、相殺する結果となった。
 

水産養殖用飼料は昨年対比世界で4%製造量が増加した。これは主にアジア・パシフィック地域及びヨーロッパでの強力な成長に起因する。アジア・パシフィック地域において製造量がいつも多い、ベトナム、インド、インドネシアは合計で158万トンを製造している。この地域を牽引する中国もまた1%の増加を記録した。ヨーロッパの主要水産養殖用飼料製造国は堅調に製造量を伸ばしたか、比較的横ばいで、成長を見せたのはノルウェーとトルコでそれぞれ7%増そしてスペインは31%増であった。その他の地域も比較的横ばいの状態か、または1%のみの増加・減少で、この業界が全体として持続性を持っていることが示されている。
 

ペットフード製造量は1%ほど増加したが、これは主にアジア・パシフィック地域での増加が寄与しており、南米とアフリカでの減少分を補っている。北米及び中東はいずれも比較的横ばい。過去の調査では、ヨーロッパはペットフードの製造を牽引していたが、2017年以降、2018年中には2%増加したにもかかわらず北米に次いで3位に落ち着いている。ヨーロッパで2018年中に製造されたペットフードは860万トンと推測され、北米よりも20万トン少ない。アフリカでは製造量がわずかに減少したが、実際の製造量は他の地域と比べるとかなり少ないものである。南米では地域として製造量が5%減ったが、これはチリ、ベネズエラ、エルサルバドル、コロンビア、アルゼンチン、そしてエクアドルといった国々での減少による。

オルテック世界飼料調査2019の情報や考察をもっとご覧になりたい方は、alltechfeedsurvey.comにアクセスしてください。結果の概要冊子(現在は英語のみ)、インタラクティブな世界地図、マーク・ライオンズ博士によるプレゼンテーションなどをご覧いただけます。

-以上-

 

お問い合わせ先:

オルテック・ジャパン合同会社 マーケティングマネージャー 森田真由子

電話:092-718-2288

Eメール:mmorita@alltech.com 

 

 

 

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